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第12回メルマガ発行!!

2019.11.02

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一般社団法人沖縄県里親会

 

里親会ホームページ会員向けニュース(一般用) 第12号(2019/11/2)

(このメルマガは、HPにて会員登録していただいた「すべての方」にお送りしています)

 

1.担当者徒然

2.お知らせ

3.質問、ご意見コーナー

4.その他ご案内

 

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1.担当者徒然

ようやく沖縄も秋めいてきたでしょうか?今年の夏はとても長く感じました。

今週は「首里城火災」のニュースに、心を痛めている方々も多くおられるでしょう。一度「沖縄戦」で焼失し、そこから復興した「首里城」が再び燃える姿には、戦中戦後を思い出し、さらなる悲しみに暮れた先輩方も多くおられると聞きました。

再建は簡単なことではありませんが、戦後「焼け野原」となった沖縄を「今の姿」にまで復興させた先輩方の労苦を誇りに、みんなで心と力を合わせて、また一歩ずつ前に向かって進んでいきたいと願います...。

 [崎原盛親]

 

 

2.お知らせ

a,沖縄県里親会「賛助会員」募集について

毎年沖縄県里親会では、この時期を中心に「賛助会員」の募集活動を行っています。

「賛助会員」は里親制度に関心のある方なら、どなたでも入会いただけます。

年会費の「2000円」は、里親会活動のために尊く活用させていただいています(卒業児童壮行会、等)。ぜひ入会をご検討ください。また賛助会員には年に一度、「さとおやかいだより」等も送付させていただきます。詳しくは、里親会事務局[098-882-5709]、または「あなたにできることはhttp://www.satooya.okinawa/can.php」ページをご覧ください。

 

b,「第37回沖縄県児童養護研究大会」のご案内

これは毎年、養護施設、里親、関係機関職員の資質向上のために開催されている研究大会です。参加を希望される方は、沖縄県里親会事務局、または直接下記の沖縄県社会福祉協議会施設団体部までご連絡ください。

主催:沖縄県社会福祉協議会 沖縄県児童養護協議会

日時:令和元年12月13日(金)9時50分開会(受付9時30分~)

会場:沖縄県総合福祉センターゆいホール 他3会場

日程:10:00~10:30 行政説明 (沖縄県こども生活福祉部 青少年・こども家庭課)

   10:30~12:30 講演「子どもに寄り添う支援とは」村瀬嘉代子(日本心理研修センター理事長、大正大学名誉・客員教授)

   13:30~16:00 研究部会

 1「子どもの自立に向けた支援のあり方」

 2「食育の大切さを学ぶ」

 3「日々のいとなみから『養育』を考える」

定員:200名

参加費:3000円(弁当代含む)[ただし、学生は1000円]

申込方法:事前の「参加申込書」の記入と口座への振り込みが必要です。参加希望される方は、「里親会事務局」または「沖縄県社会福祉協議会施設団体部(大城、大塚)098-887-2000」までお問い合わせください。

 

 

c,「琉球新報」2019.10.6付論壇

先月ご案内した通り、今年は10月の「里親月間」に合わせて、琉球新報、沖縄タイムス両紙に、「里親制度」に関する論壇を投稿させていただきました。前回に引き続き、今回は琉球新報に掲載された「松川会長」の論壇をご紹介します。

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おびえた表情。顔が引きつり不安な表情。他人を見ると私に強くしがみついてキッと相手をにらみ付つける。2歳の幼子が保護され、私達夫婦に預けられた頃の様子です。あれから十数年過ぎて今、自分の未来を考える事ができ、挑戦できる子に育ちました。この子の親はあの時大きな困難の中にいたことでしょう。人は誰でもそんな時もありますもの。ただ、親の混乱に子供が強く巻き込まれる事は無くしたいものです。親が里親委託に同意してくれたことに今は感謝してます。

「約200人」。現在沖縄県の里親家庭(ファミリーホームを含む)で過ごす子どもたちの数です。私たち里親は生みの親が何らかの理由で育てられない場合に大切な命のバトンを受け取り育てていきます。子どもの健やかな育ちのためには一時的に子どもを手元から離し、親の代わりに里親や施設に預ける選択が必要な場合もあるのです。人が生きるためには食事や眠る場所が不可欠です。それに加えて、子どもが人として成長する時には愛着という感情が必要になります。愛着がしっかり育っていないと大きくなっても生きづらさを抱えてしまうからです。愛着は、信頼できる大人との関係で生まれます。里親は子どもを家庭に迎え入れ、安心安全な環境の中で愛着を育み、葛藤に寄り添い悩みながら家庭生活を通して自立に向け育てていきます。

子どもは社会の宝と言われます。子どもはいずれ社会の要となって国を引っ張っていきます。一人ひとりの子どもを大切に育てることは親や家族だけではなく、社会の問題でもあります。児童福祉法で定められた『里親制度』もそんな意味があるのでしょう。

今は親に子育てをできない事由があっても、できる人が親に代わって子育てをする。そんなやさしい社会はすてきだと思ませんか。

 十月は「里親月間」です。沖縄県では従来の里親に加え、新たに数日から数カ月の期間、乳幼児を預かる短期の里親募集も始まりました。沖縄の子ども達と沖縄の未来のためにみんなの力を貸してほしいと願います。うれしいことに、近年、里親や施設で育つ子どもたちへの関心と支援が増えてきました。ほとんどの子どもたちは十八歳で児童福祉法での支援は終わります。高校卒業後は進学や就職を一人で切り開いて行かなくてはなりません。金銭面や精神面への支援が少なくなる中での皆さんの支援金はどんなに心強いことでしょう。

 沖縄県里親会も皆さんの愛を心に結び、これからも里親と共に研修や会員の交流を深め、子どもの健やかな育ちを支えていきたいと思います。

(松川園子、浦添市、沖縄県里親会会長、56歳)

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3.質問、ご意見コーナー

Q,「里親」に興味がありますが、まずはどうすれば良いのでしょうか?

 

A.「里親制度」に興味がある方は、インターネットなどですでに情報収集されていることと思いますが、正確な情報についての担当部署は「児童相談所」となりますので、まずは「中・北部地域」にお住まいの方は「コザ児童相談所」、「那覇・南部地域」にお住まいの方は「沖縄県中央児童相談所」にお電話ください。なお、宮古、八重山地区には、それぞれの「分室」にも担当者がおりますので、そちらにご連絡ください。そうして「担当者」と日時を決めて会うことが、まずはスタートとなります。(「里親リクルート事業」については、今回は触れないでおきます。)

面談時、最新の情報や説明などを担当者からお聞きになって、その上で再度ご家族で相談していただき、最終的に「里親になりたい」と思われる方は、担当窓口にて書類を提出し「里親登録申請」を行います。受理されると「家庭訪問」等の調査が始まり、また年に2クール行われている「研修(座学、施設実習等、全部で一週間程度)」に参加いただくことになります。「研修」と、参加後の「レポートの提出」等が済むと、県の審議会にこれらの資料が送付され、その結果「里親として適当」と認められると、県知事名で「里親認定」がなされます。こうして、わたしたち「里親」の一員として「登録里親」されることとなるのです。

その後は、児童相談所からの連絡を待つ中で、「個別のケース」や「家庭状況」等を踏まえた上で「該当児」が見つかった場合、担当者から連絡があり、「マッチング」のスタートとなります。なお現在は、正式な「里親制度」とは直接リンクしない「一時保護」のニーズが高まっており、登録里親には、「緊急一時保護児」の養育をお願いされるケースもあります。この場合は連絡を受けて、すぐに翌日から「一時保護委託」を受けるということもあります。

 

 

4.その他ご案内

今年始まった「里親リクルート事業」。すでに予想を上回る申し込みがあり、「制限を掛けなければならないほど」だとお聞きしました。社会全体に「ゆいまーる」が根付いている「沖縄らしさ」の故でしょう。現実的には、既に「里親登録」を済ませているにもかかわらず、なかなか連絡をもらえずに「未受託状態」の里親さんもおられますので、「里親になりたい」と思い立ってから実際に養育を始めるまでには、「ある程度の期間」を覚悟しなければならないのが現状です...。

国は「永続性(パーマネンシー)」の観点から「家庭養育」である「里親委託率の向上」を推進していますが、「実親の承諾」を得ることが困難であるために、国が改善を提唱している「児童養護施設での長期的養育」の中で育つ子どもたちもまだまだ多く存在します。一方、近年虐待通報件数の増加に伴い、「一時保護された児童(特に乳幼児)」の生活場所確保は喫緊の課題であり、「里親家庭」がそれを担わなければならない「現状」と、本来の「里親制度」の「理想」とのギャップに、もどかしさを感じる日々です...。

そうこうしているうちに10月の「里親月間」が終わり、今月は「児童虐待防止月間」。続けて関心を持って関わり、ご支援くださいますよう、心よりお願いします。

それでは、次回発行は12/7頃を予定しています。続けてどうぞよろしくお願いします。

 

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発行:文書委員会

崎原盛親 kibou@nirai.ne.jp

仲松学 sakuramita0102@ezweb.ne.jp

仲根藤枝 fujie@ict.okinawa

 

沖縄県里親会事務局:098-882-5709(嘉陽)

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