第33回メルマガ発行!!
2021.10.09
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一般社団法人沖縄県里親会
里親会ホームページ会員向けニュース(一般用) 第33号(2021/10/9)
(このメルマガは、HPにて会員登録していただいた「すべての方」にお送りしています)
1.担当者徒然
2.お知らせ
3.質問、ご意見コーナー
4.その他ご案内
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1.担当者徒然(沖縄県里親会の役員紹介です。)
今月のご紹介は、里親会副会長の仲松学さんです。
1.名前:
仲松学(なかまつ まなぶ)
2.居住地:
中城村
3.仕事:
弁護士事務所事務長・裁判所民事調停委員
4.里親歴:
里親歴約14年。実子1名成人済。現在里子2名受託中。
最近のエピソード一つ
集団コロナワクチン接種の際、普段通名を使っている息子、本名で自分の名字が呼ばれることに不安を感じ、ワクチンを受けないと騒ぎ立てた。深夜まで悩み色々な策をこちらから提案して、本番に備えて、いざ出陣!
名前を呼ばれることもなくあっけなく終わった。二回目の接種は、難なく終了。普段は親に対して態度がでかい割に、メンタルの弱さに先が思いやられる...。
5.里親制度発展のために取り組みたいこと:
「対象児の実親が里親委託を拒否する場合の、児相権限を行使できる制度的確立」が必要と感じている。
国が理想とする里親委託率の数値目標は50%以上ある(年齢区分により若干違いあり)。ところが、わが里親会には300の登録世帯があるが、実際に里子を受託している世帯は、令和3年8月現在、115世帯(受託里子149人)と、登録世帯の半数以下である。受託を希望しているのに、児相から声がかからない現状がある。児相が里親委託について、実親に対して時間をかけて丁寧に説明をしているにもかかわらず実親が承諾しないのである。里親に預けてしまうと、我が子が里親の子どもになってしまう、我が子に会えなくなるなど、実親の不安と不理解が背景にある。
こどもの最善の利益を確保するためには、里親やファミリーホームでの養育が望ましいと思う。実親の承諾がない場合の委託についての権限を、制度的に確立した上で実利に叶った委託を実現することが、子どもの利益を守ることになるのではないか。
家庭内養育を必要としている子どもたちのためにも、社会的養護の観点からも実現することを願わずにはいられない。
6.里親さんへのごあいさつ:
昨年度に引き続き、副会長を務めることになりました仲松です。中3男子と小1女児を養育しています。松川会長をはじめ、他理事のみなさんと一緒に頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
2.お知らせ
a, 10月は「里親月間」です
10月に入りました。今月は「里親月間」、そして11月は「児童虐待防止月間」です。この機会にぜひ「里親制度」について更に理解を深めていただきたいと思います。テレビやラジオ、新聞等のメディアにおいても、里親制度についての特集や情報が組まれています。そして今月は、会報「さとおや会だより」第4号ももうすぐ発行予定で、まもなくみなさまにもお配りすることができることと思います。
今年もコロナの影響で各所への訪問活動を行うことは叶いませんが、「里親会賛助会員(年間一口:個人2000円、団体10000円)」へのご協力も、続けてよろしくお願いします。[賛助会費は、子どもたちのための活動(クリスマス会、卒業児壮行会)に使用される他、賛助会員には年に一度「会報」等ご案内をお送りしています。](ホームページ会員とは別です。)
b,「沖縄タイムス」2021.10.1付論壇
「里親月間」に合わせ、沖縄タイムスに掲載された、サキハラの論壇をご紹介します(琉球新報に掲載された松川会長の論壇は、来月ご紹介します)。
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コロナ禍の中、児童虐待件数が過去最大となっている。そのような現場に児童相談所が介入し、実親による養育の継続が困難と判断された場合に、できるだけ家庭環境に近い形として子どもたちの次善の生活場所となるのが、ファミリーホームを含む私たち「里親家庭」である。
よく誤解されるのは、「里親制度」と「養子縁組制度」の混同である。確かに最終的に家庭復帰が望めない場合に限り、里親と里子が養子縁組を行うことはある。しかし本来の里親制度は、子どもたちがやがては実親との関係を再構築し、家族が再統合されていくことが目標となる。よって私たち里親も、実親と対立するような子育てを避け、子どもたちがただありのままで「愛される存在であること」を自覚し、やがてその土台の上に自分の人生を受け入れ、実親との関係も修復されていくことを願うのだ。それはまた「家庭環境が改善された」と判断されるなら、家族として過ごしてきた里子たちとの「別れ」を経験することをも意味する。時には物心つく前から親子として生活しながら、4~5歳で涙の別れをしなければならないケースもあり、私たち里親にとって大きな痛みであるが、それを承知の上で、里親は里子たちを「我が子」として受け入れるのだ。
このように里親制度は、児童養護施設と並び、国の社会的養護の一形態である。よって子どもたちの養育費(生活費や学習費、医療費)などはすべて公費で支払われ、里親には別途手当ても支給される。つまり、里親は一部の慈善家が担うものではなく、社会全体の働きである。国は平成二十九年に「新しい社会的養育ビジョン」を発表し「家庭的養育の原則」を明確にした。そのこともあり、近年は加速度的に里親をサポートする政策が進んでいる。私が里親として活動を始めた二十数年前と比べると雲泥の差である。そのことは先の「虐待件数の増加」というニーズとともに、国が量だけでなく質的にも子どもたちの最善の利益のために本腰を入れていると言え、私たち里親としても身の引き締まる思いである。
十月は「里親月間」。県内で現在健やかに暮らす二百名近い里子たちの幸せを願い、今年も正しい「里親制度」が広く周知されることを願う。
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3.質問、ご意見コーナー
Q,沖縄県里親会「現状調査アンケート2021」から(3)
A.前回に引き続き、過ぎた2月に「沖縄県里親会」会員に向けに行われた「現状調査アンケート2021」の回答結果から、今の沖縄の「里親の現状」についてお伝えしたいと思います。
(アンケートケート回収状況:送付総数「218世帯」、「回答数100世帯(回答率45.9%)」)
今回ご紹介するのは、「受託希望」欄の「自由記述」から、特に「一時保護」についての意見を抜粋してご紹介します(内容は多少修正を加えています)。
問,受託についての希望や考えについて、自由にご記入ください。
・基本的には季節・週末里親、もしくは一時保護の短期的な受託を希望しております。
・短期、又は一時保護の受託専門でやっていきたい。しばらく続けてみて、措置受託等考えたいと思います。受け入れの希望年齢を0~2才としているのは、長年保育士として働いてきて、自分が低年齢児への対応が向いていると感じているからです。自分勝手な希望ですごく申し訳ない気持ちもありますが、無理なく長く続けていきたいので、宜しくお願いします。
・コロナ禍で思うように養護施設の園児たちとの交流が出来ない状況である。措置委託や一時保護に関してはいつでも可能である。
・一時保護を何度か経験があります。突然の依頼でとても緊張し、また守秘義務の観点から子供の情報がかぎられているのはわかりますが、その子の性格や、食べ物などの好ききらいがわかればたすかります。
いかがでしょうか?
「一時保護」とは、現在の養育環境の調査や判定、家庭支援の方策や措置の準備の期間中、一時的に「該当児」が安心して生活できる場所として提供される生活場所です。県内には2か所の「一時保護所」がありますが、常に満床の状況であることや、年齢も状況も様々な子どもたちが暮らすことから、施設や里親家庭での一時保護も多く行われています(特に乳児は「一時保護所」には入所できません。)。そのため、里親さんが通常の「措置委託」ではなく、「一時保護」の受け入れ先としても活用されています。
アンケートの結果からは、里親さんが「一時保護」の受け入れにも柔軟に、そして積極的に対応していることが見て取れます。コロナ禍で一時的に子どもたちの一時保護や措置委託にも制限が多くありましたが、今後また増えていくことが予想されます。特に「一時保護」は緊急対応となるため、子どもたちの状況も不安定であり、また情報が少ないことから里親も不安が大きくなってしまう傾向がありますが、課題を児相と共有していきながら、今後も私たちにできることをせいいっぱい子どもたちに提供していきたいと願っています。
それでは、今後も「アンケートの結果」をもとに、一緒に県内の里親制度の現状を考えていきたいと思います。どうぞお楽しみに(^^)//
4.その他ご案内
先月、緊急事態宣言の延長下ではありましたが、無事に予定していた「臨時総会」を開催することができました。ありがとうございました。
先月末で緊急事態宣言も解除され、これから少しずつ里親会活動も再開していきます。今後とも、どうぞよろしくお願いします。
それでは、次回メルマガ発行は2021/11/13頃を予定しています。
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発行:文書委員会
崎原盛親 kibou@nirai.ne.jp
仲根藤枝 fujie@ict.okinawa
玉城優子 ikeyun39@ezweb.ne.jp
沖縄県里親会事務局:098-882-5709(嘉陽)
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